に、それが自信につながっていない印象を受けると述べられました。
また、大坪先牛は、「自分の地域をよくしよう」「自分の地域をほかよりよくしよう」という意識が、競争心を生み、創造力の源泉になり、地域の発展につながる、また、地域を発展させようと本気に考えると、行政や地域のあり方が現状でよいのかという考えが出て、現実に行政を越え地域間で手を組んだ地域おこしが始められていると指摘されました。
(3)税財源問題
石川知事は、一番地方自治で制約を受けていると感ずるのは、財源の自主性がないということであり、地方税と国税比率がおおよそ35:65で、歳出の比率は逆になるという実態を、税制を変えながら変えていくために、都道府県単位に徴税組織を一元化して、そこで徴収して県と市町村で分配していくことが現実的な方向であり、また、税制改正の都度、地方に財源を拡充していくことが必要であると強調されました。
また、黒川先生から、広域の、一定の経済力を持っている範囲であったら、その税の構造も違えたりすることができる、すると、税率も税目も地域によって違うから、企業をどの地域に立地するのかという地域間競争も起こり、地域の公的な経営者である知事、市町村長が、その地域全体にどういう社会資本を整備するかという本来の仕事が出て来るとの意見が示されました。
川井氏は、法人事業税に関して、すべての企業は市町村の公共サービスを受益しているのであるから、応益課税にすべきであると強調されました。
さらに、小嶋市長は、介護保険の問題について、介護費用は地域によって違いがあることを前提に、市町村の負担部分は、市町村に独自の徴税権を与え、必要な部分は自分の判断で徴税するとともに、介護のサービスの内容も市町村が決められるような方向の議論が必要であるとの意見が述べられました。
(4)会場との意見交換
表裏一体の関係にある地方分権と行政改革が進展すれば、国家公務員の数をおのずとどこかへ移さなければならなくなるが、この問題について国ではどのような議論がなされているのか、また、国家に尽くすという目的意識を持つ国家公務員が、地方分権になった場合、その思考を地方自治にスイッチできるのかとの発言があり、石川知事は、分権を期に、国も本当に必要なところへ人材を配置する、そして、国でも地方に関わる多くのことをやっているのであるから、その人たちを権限と人ごと地方に移すことも検討できるのではないかとの考えが示されました。
また、コーディネーターの大森先生から、都道府県レベルでも、リエンジニアリングの時代を迎えており、一つでも二つでも改革できることをやり、新しい行政体制を敷いていただけるのではないかという期待の言葉があり、地方分権推進委員会においても12月の指針勧告後、地方の行政改革を含む行政体制の整備について検討していくとの発言がありました。
このフォーラムは地方自治の主役である住民の方々に地方分権に対する理解を深めていただき、地方分権推進の機運を地方から盛り上げるという目的を持って行われたものであり、皆様の関心が少しでも地方分権に向いていただけたら、望外の喜びであります。
結びに、全国知事会をはじめとする地方六団体及び財団法人自治総合センターの皆様に御支援と御協力を賜りましたことに、心からお礼を申し上げます。

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